皆さん教えて下さい 植松 2002/01/12 00:37:35 └砂白金は割れますが、砂金は合体します。 野村 2002/01/12 11:48:40 ├【上記の本から引用です】 野村 2002/01/12 12:21:48 │└第10図は「コアに不均質性が認められる漂... 野村 2002/01/12 12:24:15 │ └お礼の返信が遅くなって、申し訳ありません... 植松 2002/01/14 23:34:02 └砂金を顕微鏡で見ていて感じたことなのです... ナカノ 2002/01/15 13:00:55 └水銀の常温での蒸発は難しいでしょうねえ。 野村 2002/01/15 13:50:24
皆さん教えて下さい 植松 2002/01/12 00:37:35 ツリーへ
皆さん教えて下さい |
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植松 2002/01/12 00:37:35 | |
疑問が有ります。砂金を掘っているうちに段々疑問が大きくなって来ました。と言うのは、ある川に砂金掘りに行くうちに段々大粒の砂金が採れてきて、喜んでいたのですが何気なく1キロ程上流にある金山の本を読んだら、ここの金鉱石は非肉眼サイズで、一見して金かどうか解らない金鉱石を掘っていたと出ていました。すると?今手元にある3ミリ、4ミリ、細長いのは7ミリもあって、合計で10粒もあるこの砂金はどうして出来たのでしょうか? 皆さん、教えて下さい。 |
└砂白金は割れますが、砂金は合体します。 野村 2002/01/12 11:48:40 ツリーへ
Re: 皆さん教えて下さい |
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野村 2002/01/12 11:48:40 | |
砂白金は割れますが、砂金は合体します。 砂白金は硬くて、しかも劈開をするので、火成鉱床でできた結晶が、 川を流れ下る過程で小さくなる一方です。ですから砂白金の大粒は貴重です。 一方の砂金は、非常に軟らかいため、粒同士が引っ付いて合体します。 その為、大粒のナゲットが形成されます。オーストラリアで採れた最大の金塊は80cm程度でしたっけ? 砂白金は最大でも1cm程度です。 この違いは上の理由に寄ります。 さて、砂金の合体に関する研究は色々あるようですが、私の知るうちで もっともまとまっているのは、 「金銀山史の研究」高志書院刊 小菅徹也編 の中にある(p.84〜121)、 「西三川流域に産する票砂金の研究 -鉱脈金から漂砂金への生成過程に関する一考察-」鈴木昭教 です。引用文献も豊富で、ぜひ一読をお奨めします。但し非常に高価な 本ですので、図書館で借りられたらいいです。(出版されてまだ2年ほどです) 著作権がありますので、ほんの一部だけ、次に紹介させてもらいます。(p.105の2行目〜p.106の5行目まで) |
├【上記の本から引用です】 野村 2002/01/12 12:21:48 ツリーへ
Re: 砂白金は割れますが、砂金は合体します。 |
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野村 2002/01/12 12:21:48 | |
【上記の本から引用です】 変形作用の他に、合体作用も考えられる。西三川川流域に産する漂砂金にも、 複数個の漂砂金が合体したようなものが見出された。さらに、組成の不均質性 も認められた。(第10図)これらのことから、複数の漂砂金が堆積環境下で 合体したことが推測される。(第13図) 本間ほか[1976]は、ナゲットの成長に関して室内実験を行った。そして、 樹枝状を示す金粒は、振動を与えることによって、容易に他の金粒と衝突し、 互いに絡まり、大きな塊となっていくことを報告した。 つまり、実際の河川中では、表面がより凹凸に富む上流域ほど漂砂金の合体 が起こりやすいと考えられる。これは、上流域ほど漂砂金の長径が大きいとい う傾向に対しても、肯定的である。 また、西三川川流域に産する漂砂金は、佐渡鉱山産の鉱脈金より大きい傾向 があり、この傾向は他地域でも認められている。たとえば、Crew and Mackenzie (1992)は、ニュージーランド南島では、起源と考えられる鉱脈金は1〜3μmで、 漂砂金は最大1mmに達すると報告し、Santosh et al.(1992)は、インド南部では、 大部分の鉱脈金は300μm以下で、漂砂金は300〜700μmの長径を示すことを報告 している。 漂砂金は、河川中の特定の場所に濃集堆積しやすい。そして、展性・延性に 極めて富むため、複数の漂砂金が互いに絡み合えば、礫等の衝突をきっかけに、 容易に変形したり合体したりするものと考えられる。 【以上】 |
│└第10図は「コアに不均質性が認められる漂... 野村 2002/01/12 12:24:15 ツリーへ
Re: 【上記の本から引用です】 |
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野村 2002/01/12 12:24:15 | |
第10図は「コアに不均質性が認められる漂砂金」と題する、EPMAの写真です。 第13図は「漂砂金の変形・合体作用の概念図」です。 |
│ └お礼の返信が遅くなって、申し訳ありません... 植松 2002/01/14 23:34:02 ツリーへ
Re: 第10図は「コアに不均質性が認められる漂... |
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植松 2002/01/14 23:34:02 | |
お礼の返信が遅くなって、申し訳ありません。 解りやすく、しかも詳しく説明してくれて、僕にも良く理解できました。大きな疑問が解けました。 この掲示板を見ないで出かけ、同じ質問を湯之奥金山博物館の小松学芸員にしました。すると小松学芸員は次の話をしてくれました。 「金鉱石を石臼で挽いていると、粉末になった鉱石の中に、粉金がお互いに引っ付いて細長い棒状になって出る事があります」 この話も金が展性、延性に極めて富んでいる性質によるものなのですね。 野村さん、小松学芸員さんどうも有難う御座いました。 |
└砂金を顕微鏡で見ていて感じたことなのです... ナカノ 2002/01/15 13:00:55 ツリーへ
Re: 砂白金は割れますが、砂金は合体します。 |
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ナカノ 2002/01/15 13:00:55 | |
砂金を顕微鏡で見ていて感じたことなのですが。 採集した砂金の中に“雷おこし”のように小さな物がくっつきあったような物があります。 明らかにぶつかってつぶれてくっついたようではありません。 普通はあっちこっちぶつかりつぶれて平らになったと言う感じなのですが。 もしかして岩の割れ目かなにかに小さな砂金が集まりそこに水銀も留まり、小さな砂金を集め吸収しその後に水が無いときに水銀が蒸発して…… と考えたのだが、アガルガムになった水銀は常温で蒸発するだろうか? スプーンに入れてライターの火では蒸発させることが出来るのですが。 もし蒸発したとしたら金の輝きはなくなりますが、それは金の表面に穴が無数に出来る(ちょうどスポンジのように)からだと思うのですが。 でもまた岩にぶつかりつぶれを繰り返し、いわゆる練り直せば表面はまたなめらかになり輝くでしょう。 その場合には普通の平らな形になるはずだし…… もしかしたら接触したままでもくっつくのだろうか? など、いろいろ考える今日この頃です。 |
└水銀の常温での蒸発は難しいでしょうねえ。 野村 2002/01/15 13:50:24 ツリーへ
Re: 砂金を顕微鏡で見ていて感じたことなのです... |
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野村 2002/01/15 13:50:24 | |
水銀の常温での蒸発は難しいでしょうねえ。 むしろ微量に存在する金イオンが析出するという説がありますが、 これが合体を促したのではないでしょうか。 他にもバクテリアの働きで金が析出するという説もありますが。 |