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皆さん教えて下さい

  皆さん教えて下さい 植松  2002/01/17 23:40:40 
  5行目の山の斜面に金鉱脈が→山の斜面に金鉱... 植松  2002/01/17 23:48:11 
  「みちのくの金」は読まれましたか? 野村 2002/01/18 10:29:23 
   └この疑問の解は難しくなるだろうと思ってい... 植松  2002/01/25 00:16:54 

  皆さん教えて下さい 植松  2002/01/17 23:40:40  ツリーへ

皆さん教えて下さい 返事を書く
植松  2002/01/17 23:40:40
疑問があります。本には、一般に山金は10数パーセントの銀を含むのに対し、砂金は数パーセントの銀しか含まれていない。と書いてありました。別の本にもこの事が書いてあるのですが、どうしてかは説明してありません。
 今解り易く、山金から砂金への変遷を模式図的に書いてみます。
 山の斜面に金鉱脈があります。長い間日に曝され、風に吹かれ、雨に打たれ、氷に砕かれ、金鉱石は徐々に風化していきました。銀を10数パーセント含む微細な山金が金鉱石の中からこぼれ出し、斜面を下り川の中に入りました。しばらく川の中に留まり、やがて大水が出た時下流に流れ始め、礫石に衝突したり、お互いに衝突し引っ付いたりを繰り返しながら、流れの穏やかになった所で沈殿しました。あるものは深く基盤岩の隙間に潜り込み、あるものは大石の影に隠れ、あるものは粘土質の土に埋もれ、又あるものは草の根に引っかかり、長い長い眠りにつきました。そして今掘り出され、パンニング皿の中でキラリと数パーセントの銀しか含まない22金の純度の輝きを発しました。
 さて、いったいどの時点で?どのようなメカニズムで?
銀の分離が行われたのでしょうか。
皆さん、教えて下さい。


  5行目の山の斜面に金鉱脈が→山の斜面に金鉱... 植松  2002/01/17 23:48:11  ツリーへ

Re: 皆さん教えて下さい 返事を書く
植松  2002/01/17 23:48:11
5行目の山の斜面に金鉱脈が→山の斜面に金鉱脈の露頭がに訂正

  「みちのくの金」は読まれましたか? 野村 2002/01/18 10:29:23  ツリーへ

Re: 皆さん教えて下さい 返事を書く
野村 2002/01/18 10:29:23
「みちのくの金」は読まれましたか?
「みちのくの金」田口勇、尾崎保博:編 アグネ技術センター:出版
1995年 ¥4500 ISBN4-7507-0848-8
この本は、まだ手に入ると思いますが、このp.108〜109に、

図2-bは金と銀をマッピング分析した結果で、金を赤で、銀を黄で示している。
この結果によれば、砂金の外側や穴の周辺はほとんど金であるが、
内側には銀も存在し、金と銀の合金であることがわかった。
(中略)
金粒は川に流されている間などに、自然のエッチングを受け、
その表面から銀が硫酸塩などとなって化学的に脱離し、表面は
金リッチになることがわかった。

とあります。ただし、分析結果からの考察で、その詳しいメカニズムには
触れていません。

先日紹介した「金銀山史の研究」高志書院 の中の「西三川川流域に産する漂砂金の研究」
では鈴木昭教さんが、砂金の表層の金に富む部分の形成メカニズムとして
「銀の溶脱」の他に、「水に溶けている金イオンの析出」説も取り上げています。
鈴木さんはどちらかというと後者の方に賛同しておられます。

砂金の金純度が上昇する仕組みには、「銀の溶脱」と「金の析出」の
両方が関係していると思います。その結果できた表面の金に富む層は
多孔質なので、金粒の合体成長を容易にします。



   └この疑問の解は難しくなるだろうと思ってい... 植松  2002/01/25 00:16:54  ツリーへ

Re: 「みちのくの金」は読まれましたか? 返事を書く
植松  2002/01/25 00:16:54
この疑問の解は難しくなるだろうと思っていたのですが、野村さんの回答を読んで目から鱗が落ちました。この不思議な金属「金」にどんどんはまり込んで行く自分を感じています。「みちのくの金」手配が付きました。「金銀山史の研究」図書館に行って来ます。良い本を紹介して頂きました。有難うございます。
 1/19湯之奥金山博物館の公開講座に行って来ました。
次の日の朝、この時の講師の早稲田の先生が博物館にみえ、逆に質問されました。「砂金は採れるのに、砂銀は採れないのですか?」近くに小松学芸員も広瀬さんもいなく、目を白黒させていた所に、野村さんの回答を思い出しました。「山金が川を流れ下って砂金になって行く間に、砂金の表面から硫酸塩となって銀が溶解し、砂金の純度が上がると言われています。この理由で銀山の川下では、山銀は水に溶解し砂銀は存在しないのではないでしょうか」この答えに先生は納得された様子でした。
 何年か前まだ砂金など採れるとは思いもしなかった頃の事です。山梨県産のケヤキの木を他県の寺で額を作るため掘っていた所、板の中から金が出てきたと言うニュースが有りました。この話も金がイオンとして溶け出し、ケヤキの根に吸収された証です。植物の根は、根の上に肥料を載せても吸収しないのです。水に溶けてイオンの形になって初めて吸収できるのです。
 kitaさんの「夢追い砂金展」の中に歴船川と思われる大樹町の大粒砂金と小粒の浜砂金の写真が載っていました。この事は、中流までは金イオンの析出で砂金が大きく成長し、下流からは逆に砂金から金イオンが溶解する速度が速くなり、砂金が痩せると解釈してよいものでしょうか。
 海に流れ出た金イオンが、「海水から金が採れる」の元になったと解釈してよいものでしょうか。先ずはこれらの本を読んでみようと思います。
 野村さんどうも有難うございました。僕もワインを選ぶなら黄色、名刺の紙は黄色、になりそうです。


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