イタさん、メガネ掘りに挑戦 野村 2001/09/17 11:31:42 └続き 野村 2001/09/17 11:32:56
イタさん、メガネ掘りに挑戦 野村 2001/09/17 11:31:42 ツリーへ
イタさん、メガネ掘りに挑戦 |
返事を書く |
野村 2001/09/17 11:31:42 | |
夏休みに砂金掘りに出歩き過ぎた我々は金欠病になり、しばらく動きが 取れない状態になっていた。しかし連休2日目ともなり、天気も回復し た秋晴れの空を見ていると、またまた「砂金の虫」がモゾモゾと蠢き始 めた。電話をして、お金のかからない手近なところへ行こう、という事 になった。場所は神戸市内。以前に「草根引き」や「盤叩き」で成果が あった所である。最近、その付近で河川改修工事をしていたので、川に しばらく入れなかった。曲がっていた川を真っ直ぐに付け直したので、 岸や川底の基盤岩を重機でバリバリ割っていたのだ。イタさんの意見で は「きっとクラックに溜まっていた砂金が流れ出ているに違いない」と 言う。私は新兵器のテストが主たる目的である。ガソリンエンジンポン プの高圧水で砂に縦穴を掘る、「ハイドロウリック・サンド・ディガー」 とでも呼ぶ代物である。ただし塩化ビニールパイプを組み合わせて作っ た。直径10cm、長さ1mである。 現場に行ってみると、昨日の雨で水が濁っているものの、増水は引い ている。工事によって川は真っ直ぐになり、川底も平らになっている。 岸はコンクリートパネルで固められ、昔の見る影もない。 工事の範囲のすぐ下流側に大きな岩があったので、その後方に溜まった 土砂をテスト対象にすることにした。掘り上げた土砂を流すスルースボ ックスをセットした。今回のはアメリカの「キーン社」製で、7年前に 購入した最初の愛着あるスルースである。サンド・ディガーを運び、エ ンジンポンプを運び、ホースを・・・・。あれ?! ホースが足りない!! 吐出側のホースはあるが、吸い込み側のホースが無い。忘れてきた!! 大失敗であった。仕方なく、本日は新兵器のテストは見合わせる。 せっかくセットしたスルースがもったいないので、シャベルを使って手 掘りすることにした。せっせと砂を掘りスルースに流す。風は涼しいも のの、日差しが眩しく、汗が出てきた。 イタさんは、と見ると、手持ちの大きな水中メガネ(商品名「タコめ がね」!)で浅い川底を覗いている。溶結凝灰岩の基盤にクラックが入 っていて、そこに詰まっている小石を取り除いている。メガネ掘りで ある。流れに垂直の方向のクラックで、向きは理想的である。 私がしばらく砂を掘っていると、イタさんが声をかけてきた。 「野村さん、ちょっと来てみ!」その声の調子に、まさか!と思いなが らもすっ飛んで行った。「これ金やろ!」彼の示す所を水中メガネで覗 くと、浅い段差の中に、確かに砂金が光っている! 手で水を煽っても その金色の粒だけは重くて動かない。吸い込み容器で吸い取り、パンニ ング皿に出してみる。大きさは1.5mm! やったよ! 神戸市内で もメガネ掘りができたよ。イタさんはご満悦。 私は1立方m位の砂をスルースボックスで処理して、だいたい基盤岩 に達したので、作業を止め、溜まった重鉱物をパンニング皿に移した。 砂鉄の中から9粒の砂金が出てきたが、どれも小さい。せいぜい0.4 mm止まりである。がっかりであった。しかし、これまで基盤岩の割れ 目に生えている草の「草根引き」と「盤叩き」とでしか砂金が取れなか った場所であるから、やはり工事の影響で砂金が流れ出していることは 間違いない。近くのラーメン屋で遅い昼食にする。 |
└続き 野村 2001/09/17 11:32:56 ツリーへ
Re: イタさん、メガネ掘りに挑戦 |
返事を書く |
野村 2001/09/17 11:32:56 | |
続き その後も同じ場所で採集することにした。 50mほど上流側に移動し、川の中央に露出している基盤岩で 「盤叩き」をする。先ほどイタさんは、ここで2mmクラスを 3粒ほど出している。クラックをさらに掘り下げて(割り下げて?) 手動ポンプを使い、水ごと砂を吸い出す。かなり徹底して吸い出した。 しかし細かい砂金しか取れなかった。がっかりした私は、その付近で 場所を移して、また「盤叩き」を展開した。するとイタさんは、また タコめがねで今取った場所を覗いている。しばらくすると、また彼が 呼んだ。「野村さん、まだあるで!」 見ると、さっきのクラックの 底に砂金が光っている! ゲッ!! 2mmはある! さっき、あれほ ど2人で徹底して手動ポンプを使い吸い出したのに、取り切れていなか ったのか!! この事実に愕然とした! 今回は色々と考えさせられることが結構あった。河川改修工事で基盤 のクラックにあった砂金は流れ出す。それが大きな石の後にも溜まるが、 大きな粒は川底のクラックに引っかかっていた。手動ポンプで取りきれ ないこともある。 イタさんは初体験の「メガネ掘り」の結果に大満足の1日であった。 2個出れば偶然とは言えないであろう。神戸市内でも、河川改修工事の お陰で、メガネ掘りが可能になったようだ。 私はつきに見放された1日であったが、めげずに次の事を考えていた。 次回はここにドレッジを持ってきて、川底を徹底的に盤叩きしてから 根こそぎ吸い上げてやろう・・・、などと。 |